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period57:ヴィィ支援※ss付き

091030




少女が語りかけている

「痛い?ねぇ、痛いでしょ?」

少女は何度も語りかけている
足元のそれに。
それは少女と同じようなヒトの形をしていたのだろう
しかし最初は本当にヒトだったのかと疑いたくなるほどの

それは少女の語りかけに反応を示す気配がない

「ヴィィはいつも訊いてきたよね」

少女はそれを”ヴィィ”と呼んだ

「カレといつも何をしてるのかって」

「…………」

「もうわかってるよね、それはいつもあたしがやられてることだよ」

少女が笑う

「自分で体験できてよかったね」


かすかにそれは動いた
何かを否定するように


「何?何か違う?」

違う
違う違う
私はこんなことをしたかったんじゃない
私が望んだのは…「何も違わない」

「ヴィィが言ったんだよ」

私に、何をしてほしい?
もしあなたが、私のことを応援してくれるなら――

「カレが望むことをヴィィはしてあげた。それで充分じゃない?」

「それとも何?自分がしてあげたいことと相手がしてもらいたいことは一緒だって言うの?」


アハハ!


ひときわ大きな声が響く

「それってすごく自分勝手」

少女は笑う
まるで目の前にいる小さな子どもの無知さを可愛がるように

「ヴィィはいつもそう。自分のことばっかり
相手のことを気づかうふりしているけど、結局は自分が気を使われている
そのことに気付いているのに気付かないふりをしている」


違う
違う
私は受け入れたかった
カレが望むなら何だってしてあげたかった

でも

……っ!や、ダメ、ちが……
これ、ちが……やぁ、こわい……!
やめて、やめて、やめて、やめてぇ!

私は受け入れてあげれなかった
拒絶してしまった



これは罪なのかな
買収だなんて馬鹿な事を言い出した私への
手段を選ばなかった私への

だいっきらいなんて嘘

ほんとは謝りたい
ごめんね

ごめんね




****************

[period50]のときに「殴る」を選ばれてしまった後のお話です。
書くにあたってヴィィの辞書の一部を引用させていただきました。


今日は卵かけごはんの日ですね


趣味悪すぎすいません・・・

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